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ここまでの勢いを活かせず、有終の美は飾れず しかしすでに来シーズンの戦いは始まっている

第7戦ツインリンクもてぎ、今年の最終戦である。DTECチーム・マスターワンはここまで、第1戦富士スピードウェイから順調に右肩上がりで順位を上げてきていた。
第1戦18位、第2戦14位、第3戦12位、第4戦10位(初ポイントをゲット)、第5戦7位、第6戦6位といった具合だ。結果としてランキング14位、16ポイントを獲得することができた。
ツインリンクもてぎの週末は終始晴れだった。これまでは雨となれば、パフォーマンスが高くなる傾向があったが、今回はそれは期待できそうになかった。
エントリー台数は92台!これは今シーズン最多となる。スタート台数は45台なので、47台が予選落ちし、コンソレーションすら走れないのが2台という事態になった。そのため予選は2組に分けて行われた。
コースインしたタイミングは先頭だった。ベストラップを狙うには前走車が居ないのが理想、だから先頭でコースインして、そのままアタックラップに入るのがいい。今回はピットの場所が良かったこともあって、初めて予選に先頭でコースインすることができたのだ。
最初のアタックラップは3番手のタイムを記録。しかし参加台数が多いこともあり、最後のほうにコースインしたマシンの後ろに着いてしまい、2回目、3回目のアタックは上手くタイムアップすることができずに時間が過ぎていく。そしてタイヤのライフもあり、結果的にA組12位で終わってしまった。スターティンググリッドは23番手、最終戦がまさかの最後尾からのスタートとなってしまったのだ。


グリッド中段以後のスタートとなるとトラブルに巻き込まれやすくなる。スタートはスムーズに進んでいったものの、順位はグリッドと変わらず22位で1周目を終えた。
順位を上げ始めたのは4周目から、走行中のラップタイムはトップグループと大きな差はない。しかし基本的に出力の差が無いワンメイクレースゆえ、遅いマシンをオーバーテイクするのは簡単ではなく、それがタイムロスに繋がる。そうしているうちに“速いマシンを追いかけることに専念できる”トップグループとの差は開き、追い上げるチャンスを失ってしまう。
前戦までを振り返るとこうした展開は初めてではない。もっとスターティンググリッドが前のほうだったら、結果は大きく違った可能性が高い。言い換えれば、上位陣と比べて遜色ないタイムを出せる坂本選手だからこそ、決勝をクリアーな状態で走れるように予選を上位通過できなかった状況が残念でならない。
結果として18位、DTECチーム・マスターワン参戦以来最も下位でのゴールとなってしまった。右肩上がりに順調だった流れが途切れたのが悔やまれる。


シリーズランキングは14位を獲得した。最上位は6位だった。スターティンググリッドの平均は14.7、レース結果の平均は12.1。アクシデントで順位を大きく落としてしまったSUGOを除くと11.8になる。ポジションをキープするのではなく、前のマシンを追いかけてオーバーテイクしていくレース展開がほとんどだった。
何はともあれ、リタイアなく全戦を完走できたことは嬉しいことだ。しかし戦いはまだまだ続く。DTECチーム・マスターワンは来シーズンも86/BRZレースに参戦する予定だ。そのための準備はすでにスタートしている。
初挑戦だった2013年の経験を活かし、来シーズンでの飛躍を期待しよう。