Race 1 Twin Ring MOTEGI 1-2 Apr. 2017

近藤 翼選手が幸先の良い2位フィニッシュ
小河 諒選手は9位で2台そろってトップ10入り

2013年にスタートしたGAZOO Racing 86/BRZ Raceの5年目のシーズンが、ツインリンクもてぎで幕を開けた。開催初年度から参戦を続けている神奈川トヨタDTEC TEAM MASTERONEにとっても5年目のチャレンジ。昨年に引き続き、プロフェッショナルシリーズに2台体制で挑む。今シーズンのステアリングを握るのは、昨年、2度のポール・トゥ・ウィンを飾った近藤翼選手(97号車)と、2014年シーズンをDTEC TEAM MASTERONEで戦い、チームに初優勝をもたらした小河諒選手(76号車)の2人。チームの悲願ワン・ツー・フィニッシュ、そしてシリーズチャンピオン獲得を目指す。

予選は近藤選手が強さを見せつけ2位。小河選手も9位につける

今シーズンからはレギュレーションも大きく変わり、プロフェッショナルシリーズは、マシンがマイナーチェンジ後の86に指定となった。これは、これまで蓄積してきたセッティングノウハウがリセットされるということ。蓋を開けてみるまで、誰が上位に立つのか予測がつかない状況だったが、いざ予選が始まると、近藤選手は2分18秒146のタイムで2位につけ、その強さを見せた。一方、小河選手は2分18秒847で9位に。前日の専有走行では上位陣と同等のタイムを出していただけに、悔しい結果となった。ポールポジションは、昨年のシリーズチャンピオン、佐々木雅弘選手(1号車)だ。

堅調な走りの近藤選手と上位を狙って攻める小河選手

曇りで気温も低かった予選日と打って変わって、決勝当日は快晴に。「居ても立ってもいられなかった」と、市川英治神奈川トヨタ代表取締役社長も現場に駆けつけた。全車グリッドに並び、シグナルが変わって最初に1コーナーに飛び込んだのは、佐々木選手。近藤選手がその後に続いた。結論から言うと、佐々木選手がトップを独走、近藤選手が後を追うこの図式は最後まで変わることなく、近藤選手は2位でレースを終える。一方の小河選手は、スタート直後に谷口信輝選手(82号車)に抜かれてしまうが、執念で7位にまで浮上。しかし、7周目の最終コーナーでオーバーランし、9位となった。ちなみにレギュラードライバー2名がそろって入賞したのは2014年の最終戦以来。悲願達成に向けて、絶好のスタートをきったと言える。

ニューマシンを制するものがレースを制す

「順位の変動があまりなかったということは、どのクルマも同じペースで走っているということ。新しいマシンでいち早くベストなセッティングを出すことが勝利につながる」とは、磯貝敏一監督の談。額田信明プロジェクトマネージャーは、「ドライバーもメカニックもよくやってくれた。1位とはかなり差をつけられてしまったので、“幸先の良いスタート”とは言い切れないが、まだまだタイムは詰められる。次に向けてアップデートしていきたい」と、シリーズチャンピオンを狙う鋭い視線でレースを分析する。市川社長は、「昨年以上に観客が増え、GAZOO Racing 86/BRZ Raceへの注目が高まっていることを感じた。開幕戦を2位で終えることができたので、さらに注目されるチームになっていければ」と語ってくれた。

Result
car driver pos. total best lap
76 R.Ogawa 9 23'42.665 2'20.455
97 T.Kondo 2 23'31.734 2'19.214
Drivers' Comment
76号車 小河諒選手

予選でのミスが尾を引いて、思うような結果を残せませんでした。ツインリンクもてぎのブレーキングは、世界屈指の難しさ。「たられば」の話はありませんが、ミスがなければと思うと悔しいです。でも、2年のブランクで忘れていたマシンの感覚やレースの雰囲気は取り戻したので、次こそはいい結果を残します。

97号車 近藤翼選手

マイナーチェンジ後の86は剛性が上がって、動きが軽くなった印象。セッティングもうまく出て、乗りやすいマシンに仕上がっています。トップに立てなかったのは悔しいですが、佐々木選手の“速さ”を後ろから見ることができ勉強になりました。次のオートポリスは好きなサーキットのひとつ。優勝を狙います!