Race 1 SUZUKA CIRCUIT 31 Mar. - 1 Apr. 2018

混乱を極めた予選で予測のつかない展開に
小河諒選手は9位。近藤翼選手は15位

GAZOO Racing 86/BRZ Raceの2018年シーズンが幕を開けた。神奈川トヨタDTEC TEAM MASTERONEは2017年のチャンピオン 近藤翼選手(1号車)と、2014年に初優勝をもたらした小河諒選手(97号車)の2名体制で、全戦に参戦する。小河選手は昨年の序盤、3位表彰台を獲得するなど、印象的な活躍を演じていたが、アクシデントによりシーズン後半を欠場。満を持してのシリーズ復帰となった。神奈川トヨタDTEC TEAM MASTERONEは目指すのはもちろん2連覇。そして、いまだ達成していない「1-2フィニッシュ」である。

赤旗中断と相次ぐ黄旗による混乱の予選

20分間で行われる予選は予期せぬ事態の連続だった。予選開始直後、数台のマシンがトラブルでコースサイドに止まってしまったのだ。これにより黄旗(イエローフラッグ)が振られ、さらに赤旗(レッドフラッグ)で中断に。走行再開後、多くのドライバーが一斉にコースへ流れ込み、クリアラップがとれない状況が続いた。また、その中でもコースアウトするマシンがあり、黄旗が振られるという展開となった。

近藤選手は7位のタイム(2分31秒600)をマーク。小河選手も10位(2分31秒862)につけた。予選後、近藤選手が「躊躇する部分もあった」と話していたことからも、予選の混乱が伝わってくる。開幕戦のポールポジションは、予選開始直後に2分30秒739のタイムを記録した阪口良平選手(90号車)。2位は菅波冬悟選手(80号車)、3位は大西隆生選手(557号車)だ。

堅調な走りで上位を狙う小河選手

予選の混乱により、強豪ドライバーが上位から下位まで点在することとなった今回の決勝(8周)。まったく展開が読めない中、スタートがきられ、1周目から熾烈なバトルが繰り広げられることとなった。

1周目の終了時点で近藤選手は8位。小河選手は久保凜太郎選手(87号車)と井口卓人選手(88号車)に抜かれ、12位に。2周目以降、近藤選手は下位からスタートした谷口信輝選手(82号車)や服部尚貴選手(60号車)といった強豪に先行を許す。小河選手は、順調にライバルをパス。周回を重ねるごとに10位→9位→8位と、ジャンプアップしていった。

レース中盤には展開が落ち着き、大きな順位変動もなく後半へ。ファイナルラップに突入した時点の近藤選手の順位は17位。小河選手は前を走る井口選手にピタリとついて8位をキープする。小河選手は井口選手がわずかに失速した隙を突いてアタックをかける。しかし、ここでシフトミスを喫してしまい、松本武士選手(206号車)に抜かれ、9位でゴールを迎えた。近藤選手は15位でフィニッシュ。危険を犯して上位を狙うのではなく、クルマをいたわり安全にレースを終えることを選んだのだろう。

額田信明プロジェクトリーダーは、「トラブルの多いレースの中で、2人ともがんばってくれた。諒は良いも悪いも自分ですべてわかっている。それがクリアできれば、結果を残せるだろう。翼がポイントを取れなかったのは悔しい」と、冷静な目で分析をしながらも、悔しさを滲ませた。第2戦は4月28日(土)~29日(日)、スポーツランドSUGOで行われる。

Result
car driver pos. total best lap
1 T.Kondo 15 20'47.664 2'34.287
97 R.Ogawa 9 20'38.232 2'33.316
Drivers' Comment
97号車 小河諒選手

久しぶりのナンバー付き車両でのレースで、身体をマシンに合わせていくところからのスタート。86のワンメイクレース車両で鈴鹿を走るのは、5年ぶりでしたが、そんな中ではコンディションもよく、まずまずの走りができました。予選では、黄旗も振られていないクリアな状態で走ることができましたが、もっとうまくまとめられれば阪口選手と同じぐらいのタイムを出せだと思います。クルマはよく仕上がっているし、次のSUGOは3年ぶりですが、もっと上を目指します。